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第4回 英語を学ぶ上で本当に大事なこと

当サイトの連載や、電子書籍コーナーでもお馴染み『英語への情熱/レッツ・スピークアップ!』の著者でもある日英同時通訳で活躍していらっしゃる印田知実さんと、その本の編集を担当し、当サイトの編集部のメンバーである近藤淳司との対談をお届けします。
TOEIC990点満点34回にて自己記録更新中の印田さんと、自らの著書で『ボクはパリ症候群、だった』と自称する近藤氏が、日本人の英語について熱く語ります。第4回目は、英語を学ぶ上で本当に大事なことについてです。

印田さん、近藤氏のプロフィールはこちら


大事なのは成功体験

近藤:日本への英語学習の問題点というところからいろいろお話に派生していったんですけれども、印田さんも英語の勉強で苦しかった時期もあるとは思うんですけど、今は、我々のメールでのやりとりも、こうやってお話する中でも、いつも本当に楽しそうにされてらっしゃるなというのが、この「英語への情熱」の、一つの秘訣でもあると感じているのですが。
何かアドバイスというか、楽しく英語を勉強する、勉強するというか学ぶというか、戯れるというか、英語と一緒に生きていく楽しさのコツみたいなものがあれば、よろしくお願いします。

印田:なんにでも多分当てはまると思うんですけども、ちょっと格式ばった言い方をすると成功体験を増やすっていうことですね。
こうしてよかった、これが楽しかった、まぁ成功体験とはちょっと違うのかもしれませんが、ハッピーな体験ですね。ポジティブな体験と言ってもいいかもしれませんけども、それが増えれば人間っておのずとそちらに向かうじゃないですか。ドーパミンがどんどん湧き出てきて、もっともっとやりたくなるっていうような。そこに至るまで苦しいのは英語の語学の宿命ではあるとは思うんですけど、そこに至ったらもうあとは自分の脳内ホルモンがそう出てくるので自然とそうなっていく。それが拡大されてきて、人間関係が広がっていくってのももちろんありますし。
受身なことでもいいんですよ。例えば何か読んでストンと腑に落ちるっていう、そういうものでもいいですし、映画を見て楽しかったっていうのもいいと思います。
もうありとあらゆることが結構英語に繋がっていくっていう、結構今だったらあるじゃないですか、グローバルでは。
ですから、まず『一つ小さいことでも何でもいいから、英語を使って』というのが多分ここのポイントになると思うんです。
英語を使って何かポジティブな答えでいいので、それがあったっていうことを漠然と、というよりも何か紙に書いてもいいと思うんです。ダイアリーか何かに。英語ハッピーダイアリーみたいな形で……。

近藤:本にも書いていらっしゃいましたね。Twitterですとか……。

印田:そういった形でTwitterなどに書いてみる。そしてシーンを作ることです。シーンを作っていくと、どんどん作っていきたくなる。もうそこに尽きると思うんですよ。
やはりポジティブでいること。これはもう何にでも当てはまるのは一緒だと思います。

近藤さんも多分フランス語は最初おそらく大変だったと思うんです。でもフランス語を話される方々と話をされて、最初はもちろん大変であったとしても、自分の求めるフランス語スピーカーの像が見えてくるようなところってあったと思うんです。やはりそれは積み重ねてきたっていうことになりますよね。そこだと思うんです。

近藤:僕がそもそもなぜフランス語に進んだのかっていうと英語が苦手だったからとかっていう、訳のわからない理由も1つはあったんです。
フランス語は英語より、さらに緻密な文法構造です。

印田:論理的ですよね。

近藤:はい。逆にそこから英語を勉強すると分からなかったところが分かるようになっていたという、そういう経験があって急激に伸びたと感じます。
僕はずっと浪人とかもしていたので、苦行のように英語を勉強していて、もちろんその先に何かこう、良いことがあるんだという形でやっていたわけです。
一方で多くの挫折をする方っていうのは、まず先が見えないと思うんですね。
続ける理由の一つが、やはり学生さんであれば成績が目に見えて上がってきたとか、社会人になると英検やTOEICの点数が上がってきたとか。苦行の先にあるものっていうのが一つ一つ見えてくる、確実に成果で出てくるっていうことを感じるのですが、一方でそこまで我慢できないよっていう人がいるとは思います。そうするとさっき印田さんがおっしゃってた小さな、本当に小さな成功体験の粒度の細かさを小さくしていくっていうことが本当に大事なのかなと思いますね。

自分へのご褒美

印田:その成功体験を進む前に、例えば1時間勉強したら、苦学かもしれませんが勉強したら何かスイーツを食べようでもいいと思うんです。それこそ例えば美味しいコーヒーを飲もうでもいいです。自分の中でそういう、ちょっとした習慣づけをしていく。自分にご褒美をあげるってのはとてもいいことでありますし。
例えばTOEICにしても成績が上がればいいな、だけじゃなくて、何点取るっていうのを数値化して、それをいつまでにするか具体目標を立てて、それが大きな目標であればあるほど大きなご褒美をあげるみたいに。ご褒美のランキングじゃないですけども、そういうことをすることで一番達成できてたってこともあると思うんです。
間近ではないんですけども、もちろん計画を立てるんですけども、そこは大事だと思うんですよね。人間ってやっぱり、何かそういうのがないと苦しいだけでとんでもないって思っちゃうじゃないですか。それでなくても大変なことっていっぱいあると思うんですよね。仕事が大変、勉強も大変とか。

近藤:そうですね。印田さんはTOEICの満点をずっと続けていらっしゃることもありますし、先生としても活躍されている中で、こういうことを言うと問題が生じるかもしれないんですけど、TOEICの点数でいわゆる400点ラインに苦しんでる方々ってTOEICは難しすぎると僕は思っていまして、むしろ英検の3級とかから始めていった方がいいのかなというふうには考えているんです。
日本におけるこのTOEICとその英検とかでもテストでは、もしかすると目標として点数が上がらない方々の心が折れていってるのかなって感じます。
やはり英会話と、また違うところでもあるので、学生であればそれをクリアしないと卒業できないとか、入学できないとか。
僕もTOEICの勉強をしていた時期もありますし。とはいえやっぱり結構きついと感じたのは、会話ができない、1人黙々とやっているという。そういうとこも何か問題があったりするのかなと思いますね。

第5回 学びの基本はラジオ英会話から?につづく


Information

対談のお二人、印田知実さんと近藤氏の書籍をご紹介

英語への情熱/レッツ・スピークアップ!
〜英語への関心を使えるスキルに変えるための初めの一歩!〜
印田知実/著  
近藤淳司/編集

詳細はこちら

パリ症候群

【30分で楽しめるシリーズ!】ボクはパリ症候群、だった。
〜パリ症候群を発症しないためのケース別処方〜

近藤 淳司/著 

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