前回の続き。
動かなくなったYUNAMONを前に、相変わらず成すすべもなく動揺する伸宏、玉子夫婦。
玉子
「どうしよう」
「はあ」
と、ため息をつく。
「そういえば親戚に車の整備工場で働いている人がいるわ その人なら機械に詳しいから」
玉子、スマホで連絡しようとする。
「ダメだよ 車とYUNAMONじゃ全然違うよ」
「そうだ 高校の同級生に オーストラリアにホームステイしてた子がいるのよたから その子に連絡して・・・」
「ダメだよ!」
「どうしてよ!」
「YUNAMONの存在をほかの人に知られないほうがいい 大騒ぎになるぞ」
「じゃあ どうしたらいいの?」
「ボクにもわからないよ」
「いつもあんなにゲームやってるのに こういう問題は解けないの?」
「それとこれとは 関係ないだろ? あっ」
「なに?」
「イベントの時間だ メガモンスターが出現するんだよ」
と言ってスマホゲームを始める。
「よく こんな時に」
「Chill out. 落ち着くんだよ 前に教えてもらったろ Chill out. 普段通りのことをして冷静になるんだ 」
(自分に言い聞かすように)
「Chill out. Chill out. 落ち着くのよ」
「Chill out. Chill out. 落ち着くのよ」
「あっ 」
「なに?」
「はぐれメタル!」
「なんだ」
「誰にも相談できないこの状況で ボクはただ平静を装うことしかできなかったわけで 」
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