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第1回 英文法について / あなたは英語の形容詞と副詞の違いが説明できますか? 

英文法について

(編集部より)
長年「英語が大嫌い」な大学生や社会人を数多く指導してきた高橋基治先生の著書「あなたは英語の形容詞と副詞の違いが説明できますか?〜英語が大嫌いなビジネスパーソンの皆さんが、最初に読む英文法の本〜」の一部を、本人了承のもと、数回に渡ってシリーズでご紹介します。
第1回は、英語が苦手な方に共通の課題、英文法についてです。

「あなたは英語の形容詞と副詞の違いが説明できますか?〜英語が大嫌いなビジネスパーソンの皆さんが、最初に読む英文法の本〜」の詳細はこちら


はじめに

英語が大の苦手なあなた。この本を最後まで読んで、英語の基本的なルールをしっかりと覚えれば、あなたは必ず「英語ができる!」という実感が湧くと思います。それではいきなり問題です。「あなたは英語の形容詞と副詞の違いが説明できますか?」

いかがでしょうか? もしこの質問に正しくすらすらと答えられたら、いまここでこの本を閉じて構いません。でも、「うん? そういえば形容詞と副詞の違いって何だろう?」と疑問に思ったあなたは、少しずつでも良いのでこの本を読み進めてください。この質問にしっかり、きちんと答えられるようになることが英語を話せる、英語ができると実感できる第一歩なのです。

いわゆる「英語が苦手な人」は、ほぼ全員、この質問に正しく答えられません。私は長年、大学で英語を教えていますが、例外はほとんどありません。この質問を、帰国子女などネイティブで英語を学んだ人以外で、いわゆる「英語ができる日本人」はパーフェクトに答えられます。この本を読めば、この違いを答えられるようになるんです。

「そんなこと知らなくたって、英語はできるようになるよ! ネイティブスピーカーが英文法を知らなくても英語を話せるようにね! そもそも、例えば日本人のどれだけの人が、日本語文法を知っているんだ?」

まったくそのとおりです。そして、まったくそのとおりだからこそ、日本人は英語を話せるようになりません。なぜなら、日本人は英語を話す機会がものすごく少ないからです。つまり、英語を話す機会が日常的に山ほどあるインドやフィリピンのような、公用語として英語が必要な国においては、文法を知らずとも英語は「幼少時からの慣れ」で話せるようになります。それはあたかも小さな子供がサッカーや野球、バスケットボールで、細かいルールは良く知らなくても、プレーをしているうちに少しずつルールを覚えていくのと似ています。

しかし、そのような球技でさえ、大人になってからプレーをしながらルールを覚えようとすると、混乱してしまいます。英語も然りです。それは「ミスをしたらどうしよう」「間違えたら恥ずかしい」というような、大人の体面と言いますか、そういう小さな子供があまり持たない見栄のようなものが、英語を積極的に話すことの邪魔になるからです。

「英文法? 大っ嫌い!」という方がいらっしゃいます。でも英文法とは、日本語のルールとは違った、ほとんど別のルールなのです。ルールは、例えばサッカーや野球、バスケットボールなどでも重要ですよね。「ルール? そんなもん必要ない!」と言って、例えばサッカーやバスケットボールでボールを手に持って、どんどん走ってゴールを決めても、それはサッカーなら「ハンド」、バスケットボールなら「トラベリング」というルール違反です。ルールを無視してサッカーや野球などのゲームをプレーしたら、味方も相手チームもゲームを楽しめませんよね。

そこで、英文法は「相手とコミュニケーションを取るためのルール」だと考えてください。英会話であれば相手に正しく自分が思っていることを伝えるためのルール、英文メールであれば、ビジネスの内容を正しく伝えるためのルールです。そう考えれば、英文法がとても大事であることは、わかっていただけると思います。

しかしこのように書くと、なぜか多くの人は、最低限のルールどころか、最終的にはプロの翻訳者や学者が必要とするような複雑な英文法まで学ばないといけない気になって、難しい本を手に取ってしまいます。そうではありません。この本に書かれているシンプルなルール、例えば「形容詞は名詞を修飾する」とか「副詞は動詞などを修飾する」といったルールをまずは覚えるだけなのです。たったこれだけで良いのです。そこから、例えば翻訳家とか英文学者とか同時通訳者のようなプロを目指すなら、少しずつ複雑なルールを覚えていくのです。

いま、世界の第一線で活躍しているプロの方のすべてが、かつてはそうだったように。

例えばサッカーなら、厳密なルールではなくとも「ボールをゴールに入れると点が入る」「ボールを運ぶに当たっては手を使ってはいけない」「手を使って良いのはゴールキーパーだけ」というような単純なルールを1回理解し、プレーをするに従って「オフサイド」などの複雑なルールを少しずつ覚えて行けばよろしいのです。

このような英語の基本的な、単純なルールを覚えておらず、複雑なルールをいきなり覚えようとするから、皆さんは英文法がちんぷんかんぷんとなり、英語が大嫌いになるのです。

この本は、そんな皆さんの「英語が大嫌い!」「英語が苦手!」を無くすための本です。

このあと、この本の中には「名詞」だとか「目的語」だとかの、たくさんの英文法用語が出てきます。もうこの時点でうんざりしてしまうかも知れませんが、ここはぐっと我慢。食わず嫌いと一緒で、いったん理解してしまえば「なんだ、こういうことか」とご納得いただけると思います。

そして今のうちに、皆さんにお伝えしておきます。例えばサッカー、野球、バスケットボールなどを楽しむコツは、最低限のルールを覚えたら実際にプレーすることです。なので、英文法の最低限のルールを覚えたら、皆さんも実際に英会話をして、相手と英語で話して通じる喜びを覚えてください。

残念ながら、複雑な英文法を覚えて英文を読み込む教育スタイルの日本では、学生時代にこの「英語で相手に気持ちが通じる喜び」を感じる機会が少ないです。この喜びを感じられれば、皆さんは「あいさつや日常会話だけではなく、もっと複雑な内容のことを相手に伝えたい」と、きっと思うはずです。その時、英文法が非常に役立つということを頭の片隅に置いておいてください。

第2回「英語のルールについて」につづく


電子書籍のご紹介

あなたは英語の形容詞と副詞の違いが説明できますか?

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〜英語が大嫌いなビジネスパーソンの皆さんが、最初に読む英文法の本〜

高橋 基治/著  近藤淳司/編集 

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