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#08. 飲食店の人材教育「Z世代とパーパス策定」

飲食店を取り巻く問題を取り上げると星の数ほどあがってきますが、商社営業職、飲食店経営者、コンサルタントアシスタントという経歴から見えてきた課題感をこの記事でお伝えしていきます。
※このコーナーで定義している飲食店は、スナック、キャバクラ、バー等も含んでいます。

今回取り上げるテーマは、

Z世代とパーパス策定

です。
前回の記事「Z世代の実態と向き合い方」で、Z世代の実態と、向き合い方について解説いたしました。
今回は、パーパスについて解説していきます。

1.パーパスとは

パーパスは、会社、部門、チームなど規模に関係なく、運営していくために需要な要素ですが、初めて耳にする方も多いかと思うので、まず、このパーパスについて解説していきたいと思います。

1-1.パーパスとの出会い

正直、私は、パーパスという言葉を知りませんでした。
では、いつどのように知ったのか?

コンサル関係の、とあるプロジェクトで知りました。
具体的な内容をお伝えすることはできませんが、簡単にいうと、「どうすれば組織力が向上するのか?」という課題感を抱えているクライアントがあり、その課題感の解決策として、とあるコンサルタントが提案した内容が、

「御旗を掲げる」= パーパス(注)の策定 

でした。

注)※パーパス
パーパス(Purpose)とは一言でいうと企業の存在意義のこと。ビジネスシーンでは、企業の社会的な存在価値や社会的意義を意味する言葉として経営ビジョンの策定に欠かせない重要な要素。

要は、

  • 御旗を掲げる(パーパスの策定)ことで、目的・目標が明確になる。
  • 目的・目標が明確になれば、やることが決まっていくので、組織力が高まる。
  • まずはどんな形でも良いので、面白い・目指したいと思う未来を作ってみよう。

ということです。

この課題感については、どの企業も頭はを抱えていることでしょう。
そして解決策としての「錦の御旗、パーパスの策定」という言葉が印象に残ったということです。

1-2. Z世代の育成におけるパーパスの位置づけ

私の世代までは、ある意味先々は考えず目の前の業務をひたすらこなしていくことで、「やれることが増える=任されることが増える」という認識でいましたが、今のZ世代は、楽しくなければすぐ辞めるという選択を取ります。

仮に教養等、必要なことについて教えたとしても、従業員に充分に伝わっておらず、伝わる前に辞めてしまうこともあります。今まさに巷のニュースでも、新卒の教育研修期間中に退職する人が出てきているとか。

「何のために?」がないのと、あるのでは、本人達の頑張りにも影響する。

ということです。

当店のケースでも、新人スタッフは、「良くも悪くも、自分の好きなことしかやってきていない世代」が多く、強制的に何かをやらされた経験が圧倒的に少ない。
「とりあえず頑張る」をしない、できないのです。
※逆にいえば、私の世代は、とりあえず頑張れが通用した世代=何も考えずに言われたことだけをやっていたとも言えるのかもしれません…。。。

2. 経営に必要な指針となるワード

1-1で説明したようにパーパスについて知見がなかったのですが、

パーパスを初め、似たような言葉に

ミッション、ビジョン、ブランディング、バリュー

といったワードがあります。
皆さんも企業のオフィシャルサイトやCMなどで見聞きしたことがあると思います。

それぞれの言葉の定義は、大まかに言えば以下のようなものです。

  • パーパス…なぜ存在するのか?存在意義、社会的意義
  • ミッション…果たす使命・目的・WHY・存在意義
  • ビジョン…会社、組織のミッションが実現した姿 将来像 目指す方向性・未来
  • ブランディング…独自のブランドで自社の価値向上、他社との差別化などを目指すマーケティング戦略
  • バリュー…守る価値感・価値・行動基準・約束する価値・強み

このような言葉が、その会社、組織の運営指針となると共に、個々人の働き方の源泉となっていくことはお解りでしょう。

しかし現状の企業(特に中小、飲食店なども)多いのが、次のような展開(流れ)です。

  • 会社、お店として確かにぼんやりと、やりたいことや実現したいことはある。
  • しかし社員やスタッフに伝わっていない。
  • つまり経営層が言語化ができておらず、伝えられていない。
  • したがって、従業員達はより不明確なまま働いていく。
  • そんな会社や組織では、頑張れない。長く続かない。

当然だなと思います。

ということで、「何のために頑張るのか」を作らないと組織力が高まらないわけです。

当店でもパーパスを検討していこうという話になり、策定していくことを決めていくことにしました。
次回は、当店BAR DEEPのパーパス策定について具体的に解説していきます。


【参考情報】
企業からの社外、社内に向けてのメッセージとして解りやすい例をご紹介します。
1,ヤフー株式会社
https://about.yahoo.co.jp/info/mission/
※メッセージが端的で強く、解りやすい。
2.トゥモローゲート株式会社
https://tomorrowgate.co.jp/blog/1673/
※ブランディングについてコンサルティング会社がその重要性をロジカルに解説している。

■筆者 : 福岡裕記の記事紹介

本サイト「飲食業の明日」コーナーにて、福岡裕記氏による記事の中から、飲食店の経営課題に関連する記事をピックアップしました。

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