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ビジネス上の自分と相手の価値を再考する一冊

ビジネス上の自分の価値
ひとあつめ

今回紹介する書籍は

 ひとあつめ

ビジネスで戦える優れた集団を作るためにすべき13のこと~

投稿者 編集長 松本

はじめに
当サイト、プラグインアーツ・コネクトの編集長の松本です。
「サイト編集長が自ら掲載している電子書籍のレビューを書くなんて!」とお思いでしょうが、実は別部門であるプラグインパブリッシングから書籍を推薦され、前もって全て読破し、「これは、学び・遊びを楽しみたいサイトユーザーの為に良い本だ!」と判断したもののみ掲載しているのです。パブリッシングも、サイト編集部も、私も、三者納得の上で。ちなみに関係者の間ではこれを「マツ裁き」と呼ばれております。
ということで、編集長の私自らが、読んでみて感じた個人的感想をお届けします。他の方のレビューも併せて参考にしていただければと思います。

管理職の悩み

こんな管理職は要らない!!

近年、このような趣旨のテーマをネットや雑誌、ビジネス書のあらゆるところで見かけるようになりました。もちろん自分自身そのことを少しは気にしているから余計に目につくのかもしれませんが。
内容はいずれも、メンバーに慕われず、嫌われる上司のケースを取り上げ、『〇〇してはいけない』『〇〇と言ってはいけない』『〇〇を心得よ』と言った、〝べからず集〟がほとんどです。
確かに現在は、従来の縦組織の日本型経営が徐々に崩壊し、多様化する人材活用と言う現在において、管理職・リーダー職が生きにくい時代です。マネジメントの課題も多く、多くの若手社員が「管理職になる気はない。出世しなくても一社員のままで良い」と言う声が増えるのも解らないでもありません。
また、管理者として上記のべからず集を全部守れば、はたして良いマネジメントができるのか、いる意味のない無個性な管理者になるのではないかと言う危惧も生まれます。

そんな今の時代にあってリーダー、管理職の一番悩みと言えば、「メンバー、周りとの関係性」ではないでしょうか。

私自身の経験からも多くの場合、ビジョンの共有、同一ベクトルで統一された推進力、そのためのコミュニケーションなどが課題でした。多くのビジネス書がこのテーマに関して発行されており、報・連・相のやり方、積極的な働きかけや言葉かけのやり方と傾聴、そして考課のフィードバック手法などに触れていますが、正直どれも似たり寄ったりな感じです。

それらの本の著者がそれなりの企業内教育専門家や心理学専門家が多いのですが、読んでいてどこかリアリティがなく “著者は目標達成のために実際のマネジメント経験があるのかな?“と、疑問を感じるもの多いのです。(苦難を乗り越えた経営者本の方がよほど参考になります)

今回紹介する一冊は、そんな悩める多くの管理職に対し、根底となる大事な考え方を示唆してくれるものです。

忘れていた一番大切なもの 

この本では、信頼できる相手、メンバーとの出会い、そしてそれが起点となりビジネスはどのように上手く醸成されていくかを、テクニカルな側面ではなく、考え方やあるべきスタンスで紹介しています。

文中いたる所で繰り返されるのが“価値”という言葉。
グループ、組織、社内外の繋がりなど、あらゆる面で“価値”に対し様々な角度から言及しています。
筆者二人の実体験はもとより、歴史上の人物の例えや釣りの話。接客サービス、営業の経験の中から、共に協働しあえる相手の価値や、自分自身が与える価値について、その重要性を語っています。
文面も一般のビジネス書や指南書と異なり、堅苦しいロジックや強制ではなく、まるで弟子が師匠を語るような口調で、すらすらと面白く読めるのが良いです。
そして何よりもビジネスにおける信頼関係の根底にあるのが、“相手への価値への提供”であることを再認識させられます。

私自身、新人時代に法人営業をしていて常に心がけたのは、“相手の得になる話、興味ありそうな話”でした。
特に提案や売るものがないときでも訪問した際は、同業他社の動向など、見聞きしたことを話すと場が盛り上がったものでした。
手前味噌ですが、先方から「今日はどんな話、提案を持ってきてくれたのかな」と笑顔で言われたことや、「君は良い営業マンだね」、「うちに来ない?」と何度か誘われたことも忘れられません。
考えてみれば、当時の営業においても、その後のメンバーの育成や事業のマネジメントなど、それなりにやれてきたのは、相手への価値への提供と言う気持ちが根底にあったのかもしれないと感じました。

若いひとだけでなく中年にもおススメ

現在、若いひとは長期の会社勤めではなく、自らのキャリアアップのために転職や自ら起業を考えるが増えてきており、積極的にネットやSNSツールを利用したネットワークづくりで、様々な出会いをビジネスチャンスに変えようとしています。
この本は、そのような方に是非読んでもらいたい一冊であると共に、中年管理職の方にも是非お勧めしたいのです。
現在、企業の事業転換、働き方改革、人材の流動化、そして黒字でもリストラ。管理職はいらないとまで言われ、40代以上のビジネスマンには苦境の時代を迎えています。
リストラ、希望退職による再就職、転職、起業。人生100年時代にあって自身のこれからを考えるとき、一番助けになるのは信頼できる人脈、ネットワークであることは間違いありません。多くのビジネス書にも、社内外の人脈づくりの重要性をうたっていますが、その具体策も表面的でしかありません。

「本当に信頼できるビジネスパートナーになるには、作るには、何が大事なのか。そしてどうすれば良いのか。」

この「ひとあつめ ビジネスで戦える優れた集団を作るためにすべき13のこと」は、
そのことがよく理解できる本であり、また、自分に“読む価値”を与えてくれる一冊であると思います。


書籍情報
ひとあつめ〜ビジネスで戦える優れた集団を作るためにすべき13のこと〜
小野 正博/著  近藤 淳司/共著

ビジネス上の自分の価値

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