FOR(Frame of Reference)は、誰にでも効果テキメン!| 英語への情熱 第8回

印田知美さん

英語を学び、上達したい方のための「英語への情熱」シリーズ。
「英語ができない人」は何が欠けているのか?
「英語が読めない、聞き取れない人」は、何が不足しているか?
最終回は、日英同時通訳として活躍する印田知実さんが実践していること、取り組み姿勢で大事なことについて語っていただきました。

(編集部)


エッセイの連載も今回で最終回です。
今回は、前回の第7回でお話しさせて頂いたロールモデル、「師」のお一人、松本先生に再度ご登場頂き、ご著書で教わり、今も私が実践している「FOR」とは何か、その拡大がいかに大事か、自分なりの解釈・経験を踏まえて考えを深めていただきたいと思います。

FORとは

FOR※とは、Frame of Reference つまり「参照枠、思考の枠組み」の意味です。

編集部注) 辞書でFrame of Reference を訳すと「参照フレーム」のこと。基準系, 関係づけの枠 《特定の事象判断の基準となる関連事実などの関連体系》

ですが、私なりの解釈は以下となります。

何か新たな状況や課題などが起きた時に、どう捉えるか人それぞれなのは、受け止め方や考え方や違うからであり、問題の解釈や解決を可能にする思考の元となる意識(認識)、知識、経験(行動)、知恵、(つまりはこれらをひっくるめてFOR)を可能な限り広く深くすることで、問題解決能力が高まると信じてきました。

身近な例を挙げてみますね。
例えば、今や世界人類共通の非常に重要で緊急性の高い問題となっている「気候変動」「地球温暖化」はどうでしょうか。もし、この問題に対する意識が薄く、日常生活でも強い認識がないままに暮らしていれば、気候変動に対する知識や経験が広く深くなっていくでしょうか? 日々何らかの形で見聞きすることが多くなっている新聞記事やニュース報道以外に、自分でリサーチしたり本を読んだり、家族や友人と議論する、何か自分レベルでできることはないか行動するということが有るでしょうか。
たぶん、若者中心のデモや実際の危機に直面している地域住民や国民の声もどこか他人事のようになるかもしれません。
そういう場合(特定のまたは全体的なFORが大きくない場合)、他の社会問題や国際問題に対しても同じような意識や関心の持ち方になるかもしれません。これでは、硬軟織り交ぜたニュースや情報源を英語から直接取り、自分なりの判断をより適切に行うことができるという英語学習における大きなモチベーションをみすみす逃すことにもなりかねません。

英語を学ぶことは、

1)必要性に迫られたものであり(>仕方ない)

2)グローバル化のために(>仕方ない)

という何とも満足感も楽しみもないツマラナイものにしてしまわないために、こう考えてはいかがでしょう。

英語は、練習を積み重ねることによって、ますます上手にますます楽しく、楽しいから練習をさらに積んでますます上手になっていく。まずはたくさん学んで、たくさん練習しよう。間違っても大丈夫。堂々と間違おう。進んで話そう! お~! だんだんと上手くなってきた。やっぱり、練習したからだ。練習って楽しい。英語を話して、会話できるのがウレシイ。もっと学ぼう! もっと話そう!

いかがでしょう?
そういう好循環に入り始めた人が一番強いのです。間違ってもニッコリできる人は、英語がやがては得意になると保証します!

FOR(Frame of Reference)の拡大!!

そこで、FORの話に戻ります。
やはりスポーツ、音楽、あらゆる分野のプロは、その分野についての話となれば、知識・経験レベルがずば抜けています。それは、絶えずその分野でのFORを拡大、深化させる努力を惜しまずに、「一を聞いて十を知る」の達人になっているからです。
多分、その道のプロに何か質問をすれば、そのプロは待ってましたとばかりに目を輝かせて、長年アタマとカラダで体得し、自分の宝のように大切に育ててきたまさに広く深いFORを発揮して、ロボットやAIにも負けない機関銃のような速さで答えが口をついて出てくるはずです。

松本先生の著書には「FORの拡大に励むこと」という一文が有り、その説明的な箇所はすっかり忘れてしまいながらも、私なりの解釈では、自分をコンピュータに例えたら、何かを脳にインプットして、答えを探しに行く参照先としての知識のストレージ (FOR) であり、そこから返されるアウトプットの量と質を高めるには、ストレージ (FOR)に入っている量と質を高めることに尽きるというものです。

英語が読めない、聞けないというのは、いくらインプットしても、理解するための参照先のストレージ (FOR) に答えが入っていない(意識・知識・知恵不足)か、答えとして返されるようなFORの整理が出来ていない(練習・経験・行動不足)ことだと思うのです。
「英語ができない」という人がいるとしたら、「英語のFORがまだ不足している」ことを指すと思います。

松本先生からヒントを得た「FORの拡大」をキーワードにして、自分の知識や経験、ありとあらゆる事象や問題を日々、意識的かつ最大限に充実させていくことの重要性、有用性そして無限の可能性といったことに思い至ることができたのは、自分の英語キャリアだけでなく、知的好奇心一杯にその時その時を生ききる、という人生哲学にもなったように思っています。

FOR works wonders for me and you, too!
(FORは誰にでも効果テキメン!)


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印田知美さん

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