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好きを大事に、気分を大事に。自分らしくウイスキーをたしなむ方法 / 住吉祐一郎さんスペシャルインタビュー

ウイスキーの魅力は、ひとつとして同じものがないこと

—住吉さんが考えるウイスキーの魅力は、何でしょうか?

ウイスキーは、作られる場所の気候や風土を反映してできあがるものですから、ひとつとして同じものがないんですよね。人が何十億人いても、まったく同じ人はいないように。だから、出会いはいつも新鮮だし、飽きない。10代の頃から今まで、ずっと熱が冷めない理由は、そこにあるのかもしれません。

日本のウイスキーの魅力

—山崎12年を飲んで開眼したというお話でしたが、日本のウイスキーの魅力はどうお考えですか?

日本人の職人気質が反映された、繊細な作り込みに魅力を感じます。日本のウイスキー作りの歴史は、山崎でもようやく100年ですから、海外と比べればずっと浅いもの。だからこそ、常にいい味を追求し、現状が悪くなくても変えていくという気概を感じます。伝統やこだわりを大事にしながら革新を進めていった結果、今では日本のウイスキーが世界に認められるようになりました。ほんの2〜30年前までは、ウイスキーといえばスコットランドが本家で、日本のウイスキーは相手にされていなかったんです。それをここまで持ってこれたのは、日本の職人たちの素晴らしさだと思います。

—昨今のジャパニーズウイスキーブームは、住吉さんの目にはどう見えているんでしょうか?

ブームがあれば、反動で必ず落ち込みます。80年代はブランデーブームがありましたが、今オーダーする人はほとんどいませんよね。ジャパニーズウイスキーを多くの人に飲んでもらい、味の魅力が広く伝わるのは良いことですが、一過性のブームだったり、転売などでバブルのように価格が高騰したりすると、その後の反動も大きく、業界としても苦しくなってしまいます。だから、バブルが崩壊した後でも残っていくようなものづくりや、伝え方をしていかないといけないと思っています。

—伝えていくという点では、バーの役割も大きいですね。

そう思っています。ジャパニーズウイスキーといっても、人気は有名銘柄に集中していて、バーでオーダーされるものもだいたい同じ。定番品も良いですが、せっかくバーテンダーとして立っているので、まだ知られていない国内の良いウイスキーの魅力を伝えていきたいですね。全国の蒸留所にも取材に行っていますし、作り手にも直接会っているので、味わいだけじゃない視点でも、ご紹介できると思います。

バーライカード
バーの顔とも言われるカウンターは、幅10mを超える楠。落ち着ける空間で、自分のために極上の一杯を。

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