好きを大事に、気分を大事に。自分らしくウイスキーをたしなむ方法 / 住吉祐一郎さんスペシャルインタビュー

05/02/2024

バーと自宅で使い分ける、ウイスキーの味わい方

—これから「ウイスキーのことをもっと知りたい、楽しみたい」と思っている人に、おすすめの学び方を教えてください。

ウイスキーは、グイッと一気に飲み干すようなお酒ではなく、ゆっくりと味わって飲むもの。ですから、飲む環境が大事です。蛍光灯の下で飲むよりも、バーの明かりで静かに飲んだ方が合いますし、味の違いもよくわかると思います。「百聞は一飲にしかず」なので、まずは気になったものを飲んでみて、おいしいと思ったらバーテンダーに次のおすすめを聞いたりしながら、自分に合うものを見つけてほしいですね。味覚は個人的なものですから、知名度や価格に惑わされずに、味わいの好みを素直に伝えていただけるのが、おいしいウイスキーにたどり着く近道です。

—バーに行き慣れていない人からすると、ハードルの高さを感じるかもしれません。バーを楽しむ時のルールなどはありますか？

ウイスキーバーというと専門的に感じるかもしれませんが、うちは「美味しく、楽しく」を心がけています。「飲んでよかった、また来たい」と思ってもらえることが大事ですから、ぜひお気軽に来店いただければ。ルールは特にありませんが、お互いが気持ちよくいられるように節度を保ち、カウンターの内と外が互いに謙虚に向かい合うことが大事だと思っています。

—バーに行くときは、知ったかぶりせずにバーテンダーさんに委ねようと思います。それからバーはどうしても苦手という方のために、自宅でウイスキーを楽しむ方法も教えていただけますか。

バーと自宅とを、上手に使い分けていただけるのがいいと思います。家では、自分の飲み慣れた安心できる銘柄を、自由に楽しむ。バーでは、知らないお酒を試してみる。そんな使い分けができるといいですね。ボトルでは買えないような値段の張るお酒でも、バーで一杯なら頼めることもあります。そうやって、自分のペースでウイスキーの奥深い世界を楽しんでほしいですね。