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あなたが美味しいと思うお酒をさがしませんか / 田頭大輔さんスペシャルインタビュー

バー開業に向けて

ー バーテンダー技術、凄くてなかなか奥が深いですね。そのような修行を経て、自らお店を出したいと思うようになったわけですね。

田頭 : そうですね、でも30歳過ぎてからですかね。
その時にはもう音楽も細々としかやってませんでしたし、さすがに人生を決めなきゃいけないって時にはもう、すっかり飲食業の人でしたからね(笑)
漠然とですが、自分でお店をやりたいなぁ、とはずっと思っていましたし。
実は、ってほどでもないんですけど、北千住で最初に通ったバーのお話をしましたよね。
不思議なもんで、銀座の後、自分の開業前で最後に勤めたのはその方のお店なんですよ。
三年くらいお世話になって、マスターからも「北千住でやれば?」と言っていただいて。

ー それで北千住で開業ということですね。どんなお店にしたいと思ったのですか?

田頭 : 最初は、カジュアルなスタンディングバーをやろうかと思っていました。
意外に思われますけど、北千住には先輩方のバーが10軒以上あります。
そこへこの実力で正面からじゃ戦えないだろう、と。

ただスタンディングバーだとしたら、駅に近い路面店でないと難しい。
そう思って丸一年は物件が出るのを待ったんですが、残念ながら見つからず、実際に借りられたのはここだけ、駅からも少し離れたビルの4階だったんです。
そうなると今の形、いわゆるオーセンティックバーでないと成立しないだろうと、覚悟を決めました。

でも今思えばそれで良かったんだと思っています。
大いに成長させてもらった場所になりました。

ー 店名の『HONESTY』は、どのような想いから付けられたのですか?

田頭 : カジュアルを想定した場合の看板は決めてたんですけど、向き合うなら変えないといけないかなと考えてる時に、千住のことはなんでも知っていて、「先生」って呼ばれて慕われてる方にアドバイスをもらったんです。
あなたらしい名前がいい、って。

そこからまた、自分らしい、って何だろうと悩むわけですけど(笑)
ヒントでもないかなと、好きな音楽を聴き直している時に、耳に残った単語だったんですよね。
ちなみに、よく言われますけど残念ながらビリー・ジョエルじゃないんです。
答えるときにいつも謝ってます(笑)

それで、honestyって単語の意味を改めて調べたんですけど、「正直」以外にも、「誠実」と「公正」とあって。
あまり大声では言えませんが、飲み屋ではなかなか難しいとこですよね(笑)
でも10軒以上も先輩方のバーがある中で、自分が立ち向かえるのはそこくらいかなって。
看板にしてしまいました。
たまに後悔する場面もありますけど(笑)

次ページ「BAR HONESTYのお客様」に続く

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