“エコの精神”を消費者に委ねてる場合じゃない 生産者の覚悟を感じた「ガラス製ストロー」

ガラス製ストロー

リサーチャー 本間恵理

あの「3R」が進化していたなんて知らなかった!

小学生の時、社会の授業で習った「3R(スリーアール)」を覚えていますか?
ごみを減らすための行動を意味する
Reduce(リデュース)…ごみの発生を少なくすること
Reuse(リユース)…ものを繰り返し長く使うこと
Recycle(リサイクル)…ごみを再活用すること

3つの頭文字を取って「3R(スリーアール)」と呼ばれていました。
この「3R」に新たに加わった「R」をご存じですか? それが、

Refuse(リフューズ)…ごみの元になるものを買ったり貰ったりしないこと
Repair(リペア)…ものが壊れた時に修理して、できるだけ長く使うこと
参考:エレミニスト
なんと、いつの間にか「5R(ファイブアール)」に進化していたんです!

“エコの精神”を持続するのは難しい?

「3R」って、子ども目線でも覚えやすかった印象があります。
小学生の頃は、友達同士で空のペットボトルでいかだを作ってプールに浮かべたり、海浜清掃に出かけてゴミを拾ったり。こんなふうに手を動かして、目に見える形で「エコ」に取り組む機会がありました。

でも、中学、高校に上がるにつれ、学校全体としてエコに対する取り組みをする機会は減っていきました。そして社会人になった今、周りから声が掛からない限り、“エコの精神”をキープし続けるのは難しいのではないでしょうか?

そもそも“エコ”って、私が小学生の時あれほど取り組んだのに、時代が進むにつれて逆行している気がします。どんなにごみを減らそうと呼びかけても、日本は相変わらず過剰包装文化。マイバックを持参しても、そこに入れる商品は箱とビニール袋に包まれている時点でまるで意味がないのです。

節約は難しくない、小学生の私にもできた

私は小学生の頃からエコに興味がありました。実はクラスの中でも一番の節約好きで、あだ名は「節子」でした。そう呼ばれるようになったきっかけは、習字教室で使った筆を、家の外の堰(せき)で洗っているのを同級生に見られたから。都会で生まれた人には馴染みがないと思いますが、田畑に囲まれた田舎では集落内に「堰(せき)」と呼ばれる水路が張り巡らされていて、山から下りてきた雪解け水が清流として流れているのです。この清流を、農業用水や生活用水に使っているのが、田舎の日常です。

堰を流れる清流は、そのまま田んぼや川に流れるため、作物に害が及ばなければ、ここは水洗い場として使ってOKというご当地ルール。しかも無料。つまり、水道代の大幅な節約となるのです。

この「筆洗い事件」をきっかけに、強制的に「節約キャラ」に認定されたわけですが、意外なことに節約は苦ではありませんでした。むしろ気持ちいい。次から次へと、節約のアイデアが浮かびます。毎日使うもの、これからも使い続けるものを見つけては、「もったいない」というフィルターを視界に一枚嚙ませて生活するだけ。習慣化してしまえば、節約は日常に変わるのです。

一番のエコは、消費を抑えるよりも生産を止めること

実は薄々気になっていたことがありました。それは、カフェでテイクアウトを頼んだ時の、カップ。ある時、アイスコーヒーを注文したはずが、ホット用のカバーが装着されていました。

「あれ?これ注文間違ってない?」と思いきや、カップを手に持つと冷たい。
「どういうこと?」と、よく見るとカップのフタがいつもと違う。
なんと、「ストローなしでも飲める」仕様に変わっていたんです。
これなら、アイス・ホット兼用で使えるというわけ。
えー!エコ!いいじゃん!と、なんだかいいことした気分になったのも束の間。
待てよ?フタ自体はプラスチックだよな?ストローの消費は抑えられたけど、これって本当にエコなの?

ビニール袋も紙ストローも、使うか使わないか消費者次第って変じゃないですか?
そもそものエコって、消費を抑えることじゃなく生産を止めることでは?
私たちがどんなにストローの消費を制限しても、結局世界のどこかでストローの生産は止まらない。それじゃ意味がないと思います。

一度の生産で済む、リフューズに繋がる第一歩

今、世界では“2030年までに達成すべき17の目標”を掲げ、SDGs(持続可能な開発目標)に取り組んでいます。12番目に「つくる責任 つかう責任」という項目がありますが “エコの精神”を一方的に消費者に委ねているうちは達成できないでしょう。

ガラス製ストロー

そんな時、偶然にも手に取ったのが、この「ガラスストロー」でした。
私が一番共感したのは、一度の生産で済む という点。
なぜなら、使い捨てストローならいくらでも作って売ることができる。
その機会を生産者が自ら断つなんて。
この決断に、職人の覚悟を感じました。
このガラスストローがあれば、Refuse(リフューズ)に繋がります。
「つくる責任」って、こういうことじゃないでしょうか?

ガラス製ストロー

エコを持続するには、必要に駆られるよりも、自然と取り組みたくなるような工夫や仕掛けが必要です。そのためには、物のデザインが重要だと思います。
この透明なストローには、涼し気なチェック柄が施されていました。
ちいさなガラスに描かれた白線の隙間を、自分で吸い上げたドリンクが通過していく様子が面白い。“目で味わう”とは、まさにこのことだと思います


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