興味はあるけど、BARに行ったことがない方に、BAR「HONESTY」のマスター田頭大輔氏が、BARの様々な話やお酒のお話をお届けします。
シカゴ帰りの彼女
お若いのにずいぶんお詳しい方がいらしたな、というのが彼女の最初の印象でした。
その日は2人のご友人と一緒に2、3杯飲まれて、なるほどと思ったのはお会計の時でした。
「わたし、KOVALで働いてるんです。」
少し混乱しました。
KOVAL、コーヴァルと言えばシカゴの蒸留所。
その方が、なぜこんな町の端っこのBARなんぞにと。
ちゃんとお話しできたのは、それからしばらく経って彼女がお一人でいらした時。
彼女、小嶋冬子さんは、実は店主と同じでここ足立区の出身だそうで。
当時はKOVALでただ一人の日本人スタッフとのことでした。
そんな彼女が、毎日働いていたシカゴの蒸留所を離れて、たった一人でKOVALの日本市場の開拓のために帰国したのでした。
元々、どこで知ったのかKOVALのジンは気に入って置かせていただいていましたし、思い返せばその後にセミナーにも参加しています。
その時に一生懸命喋っていたのが小嶋さんで、どうも初めましてではなかったようです。
でもご挨拶までしてはいなかったはずですし、なぜ当店に来てくださったのか。
「シカゴにいる時に、わたしの作ってるものが日本で飲まれてるのか気になって、Instagramで探してみたんです。そうしたらこちらが、地元のBARが出てきて、来てみたくて。」
誰が見てくれているか分からないもので、細々でもやっていて良かったなと思いました。
ご縁ですね。
今日の一杯 / ネグローニ
2024年時点で4年連続、今世界中で最も飲まれているカクテルが、ネグローニです。
由来は他のカクテルでもあるように、そのレシピを好んで飲んでいた方のお名前から。
中身はジンと、その半分の量のカンパリとベルモット ロッソ。
店主が見習いだった頃は、飲む方はいれど人気のカクテルは他にたくさんありました。
おそらくですが、流行り始めたのはジンブームの起こりに添わせるように、2013年から始まったチャリティイベント、ネグローニウィークのためもあるしょうか。
世界一のカクテル、にはまだなる前です。
小嶋さんから、シカゴでは食後にみんなネグローニ飲んでますよ、と教えてもらいました。
その日から、当店のネグローニのベースのジンはKOVALになりました。
同郷の方が活躍しているなんて、応援の気持ちもありましたし、嬉しくなってしまって。
そんなお話を皆さんにしていたら、当店ではお馴染みのKOVALネグローニになりました。
小嶋さんは少し前にお立場も変わってしまったもので、最近はとてもお忙しそうですが、イベントなどでは真っ先に見つけてくれ、変わらず手を振ってくれます。
これからの活躍も楽しみな彼女です。
ネグローニウィーク、2025年は9月22日~28日に開催されます。
当店も公式に初参加となります。
みなさんも是非、どこかのBARで召し上がって下さい。

BAR HONESTY 店舗情報
■住所:〒120-0033
東京都足立区千住寿町2-17 松岡ビル4F
http://www.bar-honesty.com/
■電話番号:03-6806-1737
※お電話は営業時間内にお願いします。
■営業時間:17:00~翌2:00
定休日 水曜日
■12席 ※1グループ4名様まで 貸切応相談
この記事に関するコメント