私にカクテルの作り方や考え方を教えてくださったバーテンダーが東京でお店を経営しています。
30代でカクテルの大会で世界一になり、今も第一線で活躍されています。
そのお店によく通われているお客様が、仕事で博多にくることがあり、先日、当店にご来店いただきました。その時にいただいた嬉しかった言葉と反省について記事にしていきます。
「分かる人には分かる」
世界一の称号を持つバーテンダーのお店によく通われているお客様なので、当然お酒の知識も豊富で、味の違いも分かる方です。
当日、私は別件で会食があったので、遅れて当店へ向かいました。
「お久しぶりです」と挨拶した後、そのお客様から
- 店に入った時、雰囲気も変わってるし、使用している(ジンジャーエール等の)割り材も想像と違ったので、正直残念に感じた。
- でも、スタッフが作ったモスコミュール(というカクテル)を飲んでアルコールのカドがしっかり取れていて、ちゃんとカクテルとして作られていることがわかった。
- SNSで見たことがある人が働いていた。
と言われました。
残念に思われた内容については、「ジンジャーエールは、何を使ってるの?フレッシュフルーツは何があるの?」と質問され、スタッフが受け答えはできたものの、求められているクオリティを提供できない(私が現場に立っていた頃と営業のスタイルが変わっている)とスタッフが回答したことに、残念に感じたということでした。
私レベルのスキルも持っているスタッフもいないですし、教えてもいないので、そう思われて当然なので、仕方がありません。
しかし、お酒を飲み慣れた玄人の方へ、当店のスタッフの技術が届いたことは非常に嬉しく、日々カクテルの教育や試験を実施している意味があると本当に感じました。
今、店舗でやっていることは間違いがないことが確信できたので、スタッフはお酒を作ることに自信を持って欲しいなと思います。
また、「見たことがある」というコメントも非常に大事で、全く知らないと少しでも知っているは、雲泥の差です。スタッフの紹介等、発信し続けることについても、改めて大事と感じました。
「分かる人だけに分かる」では、売上は上がらない。
一方で、お酒の知識が豊富で、飲み慣れた玄人ばかりがお客様というわけではありません。
食事の場合、朝・昼・夜と3食取ります。
お酒の場合、1日に1回摂取するかどうかです。
よって、食したものへの経験値は、食事よりお酒の方が少ないため、一般的には「〇〇と比較し、美味しかった」という比較・検証がしにくいです。
なので、「うちの店はカクテルの味で勝負!」と言ったところで、基準となる味がお客様側にないのであれば、元も子もありません。
昔、「お客様は、料理(お酒)を食べているのではない。情報を食べている」と某テレビ番組が証明したことがありました。
要は、食べた味ではなく、文字情報や視覚から入ってくる値段等の情報で、味覚の評価が変わるということです。
確かそのテレビ番組では、市販で売られているアイスをホテルで使用している器に入れ替え、料理長自家製という表記にして提供したところ、普段食べているアイスと同じアイスなのに、やっぱり「ホテルのアイスは違う!」というコメントをしていました。
情報で印象操作をすることが全てNGとは思いませんが、裏付けされた努力や正しく評価されているものについては、しっかり情報まで届けないと、一般人には届かないということは間違いないと思います。
例えば、ジントニックにこだわっていると謳っている店の場合、ジントニックのどういうところにこだわりをもっているのかをしっかり伝えないと、そもそもジントニックにこだわっている店なのかすら一般人にはわかりません。
仮にそのジントニックが高額であれば、尚更、一般人が聞いて納得がいくプロセスや要素がないと飲んだ後に不満(不評)がでてしまうと思います。
氷のサイズのこだわり、使用しているライム等のこだわり、冷凍している温度など、こだわりのジントニックができるまでの過程を一つ一つ説明していく必要があります。
※要は、これだったらこの金額で納得だよね!と思って貰えるように伝えていくことが大事かと。
特に今はSNSやWebが起点となり、接点を持つことが多くなってきています。
どれだけモノが良くても、誰かに知られなければ、何の価値もありません。
どの飲食店も何かしら努力はしていると思いますので、その努力があって、あれだけ美味しいカクテルを作れるということを、もっとアピールしていくべきだと改めて感じました。
情報は届けきることが大切
文字通り、来て欲しいと思うターゲットの前まで、情報を届けきることが大切だと思います。
お店の商品を玄関先まで、商品情報を届けてあげないといけません。
それでも、家の前まで届けたとしても、受け取って貰えないことも普通にあります(笑)。
その場合、家の前まで届けるターゲット選定が間違っていたということになります。
届けたい情報の精査と誰に届けるかをしっかり整理しないといけません。
当店もカテゴリーごとに色々とInstagramで発信をしています。
今回、広告配信の分析をして、色々見えてくることがありました。
そのことについても、今後記事にしていこうと思っています。
【お知らせ】 この記事をご覧の皆様に、投稿者 福岡さんのお店「BAR DEEP」よりお知らせです。
BAR DEEP 店舗情報
■住所 : 福岡県福岡市中央区西中洲1−14 プロスペリタ西中洲6F
BAR DEEP オフィシャルサイト
https://bar-deep.com/
■営業時間 : 平日・金土・祝日前…21時〜4時30分
日・祝日…21時〜3時30分
※営業日については、Instagramにて確認ください。
■Instagram
飲み放題へのこだわりが日本一のBARです。
https://www.instagram.com/bar_deep_nishinakasu/
■お仕事や御相談などお問い合わせ
fukuhashi0101@fukuhashi.jp
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