お店側がカッコいいと思うお客様

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直近数回で、お店側が困ってしまうお客様について記事を書きました。
過去、一番反響が良かったです(笑)。
※過去の記事は、こちら「お店側が困ってしまうお客様(前編)」「お店側が困ってしますお客様(後編)」

今回は、バーテンダーとして、「あ、この人カッコいいな！　素敵だな！」と思ったお客様の、バーでの過ごし方、お酒の飲み方の事例を書いていきます。
どういう根拠でそう思ったのか等を上手く説明することはできません。
正直、「粋」としか言いようがなく、スタッフ側からすると、「こう見えてます」という記事になります(笑)。

カウンターで1人で、本を読みながらカクテルを飲む人

数回しか見たことがありませんが、カウンターで一人、文庫本を読みながら、お酒を飲んでいる人がいました。
傾向的には女性が多い印象ですが、カウンター越しに見ると、もの凄くかっこよく、素敵に見えます。

バーは、照明を落としている(薄暗い)お店がバーに多いので、本を読む環境として適しているとは言えません。
なので、その時は、手元だけを照らすスタンドライトみたいなものをお渡ししました。
スタンドライトで照らされた手元の本と、そこを見つめるそのお客様の姿が、まるで映画のワンシーンのようで、「粋だなー！」と素直に思ったのを鮮明に覚えています。

バーで読書することを、NG行為という店もありますので注意が必要ですが、たまにはバーで本を飲むのも良いかもしれません。

キレのあるカクテルを最後に飲んで帰る人

ある程度お酒を楽しんだ後、帰る直前にドライな味わいのカクテルを飲んで帰られる方がいます。
「もう帰って寝るだけだし、最後に良い酒飲んで帰るわ！」的な感じです。

具体的にどのカクテルという縛りはないのですが、王道でいうと「マティーニ」と言われるジンをベースにした非常にドライな味わいで、アルコール度数も高いカクテルを飲んで帰られている人が多いと思います。

「今日という一日を、このカクテルで(綺麗に)締める！」というように見えて、カッコいいな、素敵だなと感じます。

「ウイスキーのお湯割り」を注文する人

寒い時期になると、たまに注文がある程度ですが、ウイスキーをストレートや炭酸、水割りで飲むわけではなく、お湯割りで飲む人は、「この人は飲み慣れているなー」「粋だなあ」と感じます。

焼酎の場合は、水割りやお湯割り、日本酒も熱燗や冷酒と言った温度によって飲み分けをしていますが、ウイスキーをお湯割りで飲む人は、焼酎、日本酒と比較しても少ないです。
ウイスキーの場合、水割り、ロック、ハーフロック(水とウイスキーを1:1で注ぎ、氷を入れて飲むスタイル)、ミスト(細かく砕いた氷をグラスに入れて飲むスタイル)、ソーダ割のどれかで、冷やして飲む傾向が多いです。

焼酎のお湯割り同様、ウイスキーの甘さ、香りが引き立ちますので、寒い時期には一度お湯割りを試してみてはいかがでしょうか？
キャンプの時に、ウイスキーのお湯割りを飲みながら、月夜の下で、語り合うとより素敵かもしれませんね。

「ジンの水割り」「ウォッカソーダ」を注文する人

どこのバーでも注文が多いカクテルNo.1は、ジントニックです。

ジンの香草系の味わいに、トニックの甘さと柑橘系(レモンやライム等)の酸味が加わってできたカクテルが、ジントニックです。
バーデビュー、カクテルデビュー時に飲むお酒は、ジントニックと言っても過言ではないと思います。実際、美味しいカクテルですし、炭酸感もあるので、飲みやすいのが特徴です。

ですが、たまに「ジンの水割り」を注文される人がいます。
水割りという飲み方は一般的にあるので、別に変な飲み方ではないのですが、バーテンダーからすると、「様々なお酒を飲んで、巡り巡って落ち着いたお酒」という印象があり、ものすごいお酒の玄人に見えます。

ウォッカソーダも同様で、無味無臭のウォッカに、無味無臭のソーダ。それにレモンやライムの果汁が5ml〜10ml入っているだけのカクテルです。
シンプル・イズ・ザベストと言わんばかりのカクテルで、ジンの水割り同様、行き着くところに行き着いた人が到達するようなカクテルです。

ウォッカソーダは、無味無臭なので、使っているソーダ、ソーダの注ぎ方、ライムの絞り方、氷の扱い方など、普段そこまで気にしなくて良いようなこと(笑)でも、本当に些細なことが味へ大きな影響を与えますので、ウォッカソーダを作る場合、めちゃくちゃ緊張します(笑)。

以前も記事に書いたかもしれませんが、飲み方は個人の自由です。
どんなお酒でも、「この飲み方じゃないとダメ」というものはありません。
しかし、飲み方によって、人を魅了することがあります。
ウォッカソーダは、作り手としては緊張するので嫌ですが(笑)、飲む分には、さっぱりしていて個人的にはオススメの一杯になります。
もし、機会があれば、注文してみてください。

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