(はじめに)
現在、若い人たちの中で「どこかの会社に長年務めるより、気心知れた仲間とビジネスを立ち上げたい」と言う声が年々増えており、若くして起業する人が増えています。規模に関係なく自ら事業を経営していくことはヤリガイもありますが、一方で「気心知れた仲間」であるがゆえに上手くいかないこともあるようです。
今回は、実際にBAR DEEPを共同経営されている福岡さんに、共同経営について聞いてみました。(編集部)
共同経営について質問をいただきましたので、今回は、「共同経営ってどうなの?」について書いていきたいと思います。時代が時代なので、会社に所属しながら仲間と起業をしたりする人も多いと思いますので、何か参考になれば幸いです。
共同経営に至る経緯
私のプロフィールに記載していますが、現在、大学時代の同級生(橋本)と2人で会社を経営しています。
共同経営者は、私が大学1年の時からの友人なので、友人としての期間が10年。ビジネスパートナーとして8年が経ちました。
橋本とは、大学時代も同じでアルバイト先も同じでした。
学部は違いましたが、アルバイト先の某居酒屋が破竹の勢いで企業成長している時だったので、とんでもない時間数働いていました。今思えば、バリバリのブラック企業だったと思います。(笑)
当時から、若気の至りのあるあるの話で「将来一緒に起業しよう」という話は、橋本から提案はありました。
私自身「いつかは何かするかも?」くらいの気持ちはありましたが、当時から橋本は、いろんな人から起業のお誘いをされていたので、まぁ誰かとやるでしょうという感じで見ていました。
それから、月日が過ぎ、各々、一般企業に入社しました。
入社後も、「一緒に起業しよう」という話はありましたが、私自身いわゆる「何かを持っている人」でも何でもなかったので、ずっと断っていました。
入社3年目の年末のタイミングで、
「やっぱり一緒に仕事をしたいから会社を辞めてくれないか?」
という電話があり、さすがにしつこかったので、
「そこまで言うなら、明日会社を辞めてきたら、前向きに考えるわ」
と回答したら本当に辞めてきたので、こちらも応えないといけないと思って、起業に踏み切ったのがきっかけです。
私自身、入社3年目で、ようやく仕事をこなせるようになりつつあり、仕事も楽しくなってきた頃でした。具体的に何を興すのかまだ決まっていなかったことや、軍資金が必要だったので、それから2年くらい本気でお金を貯めました。
毎月10万円くらい貯金できるように節制していました。
その後、会社を辞めて博多へ戻り、当時、2人で起業すると周囲に言った時は、そりゃー否定されまくりました。(笑)
- お金で揉める
- ケンカになる
- トップが2人になるので、方針がブレて上手くいかない
- 失敗する事例が多いから辞めておけ
等々。
「相談できる相手がいるって最高だね」と前向きな意見をしてくれた人は、名実ともに一流の方々の2、3名だけで、99%は否定の嵐で、それはもう酷いものでした。
なので、仲間内でビジネスを始められる方は、周囲からの罵声は覚悟しておいた方が良いと思います。(笑)
友人からビジネスパートナーへ変化
実際、どうだったのか?というと、お互い思った事は言うような性格ではあったのですが、いくら友人で長い時間を過ごしてきたとはいえ、一緒に仕事をしてきたわけではないので、お互い鬱憤(うっぷん)のようなものが溜まっていくのは当然で、起業3年目くらいのタイミングで、ドカンと大きなケンカはありました。
怒号が飛び合うようなケンカではなく、お互い思っていることを手紙に書いて、相手に渡す。それを真摯に受け止めるということをやりました。
橋本がその手紙をどうしたのかわかりませんが、痛いところをゴリゴリに書かかれているので、反省の意を含めて、私は今でもその手紙を持っています。
それからは、大きなケンカはなく、お互い淡々と仕事をしている感じです。
明確に変わったと思うことは、友人ではなく、ビジネスパートナーになったということです。
業務上のことは毎日連絡をとりますが、プライベート的な相談は、ほぼ皆無になりました。
別に相談をしたくないというわけではないですが、自然としなくなった感じです。
たまにコンビ芸人が同じようなことを言ってますが、同じ感覚だと思います。
また役割的な変化もありました。
昔は引っ張るタイプが橋本で、私はそれを構築するNo.2のような役回りでした。
どのタイミングだったか忘れましたが、橋本の中で、
「福岡を自由にさせる方が、よりメリットが大きい」
と感じたタイミングがあったようで、今は私が引っ張るタイプで、橋本が下支えする感じになっています。
※単純に私がわがままだったのかも。(笑)
結果論でいうと、このバランス(福岡が走り、橋本が守る)が良いと周囲からも言われますが、心境の変化に相当な負担がかかったはずで、それをある意味、乗り越えた橋本の柔軟性は、相方ながら尊敬しています。
結果、共同経営はありか?なしか?
実態としては、私の周囲でも共同経営で上手く行っているパターンはほぼ皆無で、本当に片手もいないです。
特に「俺らは違う!」と言っていた同年代は、全て関係性が破綻しています。笑
起業当初は役割の線引きが出来ていたとしても、時が経つと各々成長するし、外部環境(結婚など)も変化していきます。
起業当初、絶妙な関係性で保っていたバランスが崩れてくるんですね。
私達の場合、根本的な性格の属性が全く違います。
役回りに変化があったと書きましたが、今思えば表面的なことだったと思いますし、根っこの根っこにある性格(キャラ)は今も昔も変わりません。
寧ろ、あるべき姿に変化したように感じます。
性格の本質を理解すべきで、歯車の噛み合わせのように、しっかり噛み合えば機能します。
友人だろうとそれは変わりません。
ただ友人の場合、最初からビジネスパートナー目線での付き合いではないので、友人からビジネスパートナーへ変化するタイミングで、ギヤが切り替えられるかが焦点だと思います。
次回は、共同経営を上手くいかせるために必要なことについてお話ししたいと思います。
BAR DEEP 店舗情報
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