前回、三年目のチャンスでゴスペルシンガーへと一歩進んだ橋沢さん。シリーズ最終回は、会社員として、ゴスぺシンガーとして、パラレルワークで活躍する橋沢さんが、好きなことも仕事に同時並行で活動する中で感じていること、見えてきたことをご紹介します。
ジャンルは違えど仕事は仕事
会社員の仕事も楽しい!歌の仕事も追いかけたい!両方やりたい!!
そんな欲張りな自分の思いを実現するために、常識に捉われることなく自分のしたいことを追求すると決めて、社会人3年目を過ごしていた私。これが私のパラレルワークのスタートでした。
そこから1年ほど経って会社員4年目、会社員としての仕事も4年目ともなればもう大抵のことは経験済みです。慌てることもなく、大きなミスも起こさず事務職としてのルーティーンワークをうまくコントロールしてこなせるようになっていました。そしてゴスペルグループにも所属して1年が経ち、ありがたいことに徐々にお仕事に呼んでいただける機会も増えていきました。
歌のお仕事に呼んでいただける機会が増える。それは確かに私が目指していた状態ではありましたが、やはりチャンスが増えれば増えるほど「出来ない自分や先輩との実力の差」といったものにもぶつかるようになりました。まるで会社に新卒で入社した時の自分が再び現れたような感じです(笑)
歌ってそんなにすぐに激変するわけではありません。
練習して練習して練習して!
気付いたらいつの間にか変わっている、そんなものです。ましてそれをお仕事として様々な現場に対応することも求められるとなれば
経験して経験して経験して!
次第に対応力が身についていく。
ジャンルは全く違いましたが、仕事としてやるという意味では会社員も歌の仕事も向き合い方はどちらも同じでした。
パラレルワークで好きなことも仕事にするためのポイント
Point⑤:パラレルワークは仕事で仕事のストレス解消♪
そんな状況だったので、好きでやりたくて始めた、夢だった歌の仕事ではありましたが、やはり本気でやろうとすればするほど、なかなか上手くいかないジレンマや思うように出来ない自分へのストレスが重なっていくこともありました。ストレスが溜まったら、どうするか?
当然、ストレス解消したくなりますよね?
ストレス解消といって思い浮かべるのは、趣味に没頭したり、友達とご飯を食べに行って美味しいものを食べながら尽きることのないおしゃべりを楽しんで、なんだかんだ「明日からまた頑張ろう」という気持ちになるというのがよくあるパターンでしょうか。
だけど私の場合、パラレルワークを始めたことで、仕事そのものがまるで趣味のように私のストレスも解消してくれていることに気付いたんです!
会社員としての仕事で感じたストレスは、歌う仕事に行けばその間は歌の仕事に集中するので一切感じなくなります。そして歌で感じた悔しさやもどかしさ、落ち込んでしまうような出来事が起きた時は、会社に出社して仕事をすることで「まずは目の前の仕事に集中しなきゃ!」と一度置いておくことができました。
これは決して問題から逃げているわけではありません(笑)むしろ問題に直面した直後って焦りや不安といった感情もセットで問題として捉えてしまうので、問題点だけに目を受けることが難しかったりします。私の場合は、パラレルワークで複数の仕事をすることで、それぞれで感じたストレスや問題を、別の仕事の方に集中することによって『一度離れて問題に対して冷静になれる時間・一方の仕事で感じたストレスを解消する時間』が知らないうちにに生まれていました。
時間を置いてから改めて問題について考えてみると、私個人の感情は切り離して冷静に考えられるようになっていて「こうすれば良いんじゃないか?」「今度はこういう練習をしてみよう!」となんだかスッキリ前向きに問題に対する解決策を考えられるようになっているんですよね。
自分の中に複数の仕事が存在することで、それぞれの仕事がそれぞれの仕事に対してまるで趣味のように自分をリフレッシュ・リセットしてくれる。
思ってもみない、まさかの超・効率的な働き方がパラレルワークをすることで生まれていました。
Point⑥:できる自分とできない自分を共生させて自信を失わないパラレルワークを!
「できる・分かる」が自分の支えになる
それぞれの仕事がそれぞれの仕事で受けたストレスの解消になるという、相互作用のある効率的なストレス解消以外に、パラレルワークをおすすめしたい理由がもう一つあります。
それは「分かることがある、出来ることがあることへの喜びとありがたみ」です!
新しいことを始めたばかりの時って、どんな人でも分からないこと・慣れないことだらけで戸惑うし、最初からそんなに上手くいかないですよね。そうすると否が応でも「出来なかった」「失敗した」「ミスした」と、落ち込まざるをえない出来事に直面したりして、自分に自信がなくなるなんてこともないとは言えません。
けれどパラレルワークは、今まで既にやっていた仕事がありつつ『更に新しい仕事を持つ』というスタートの切り方になるので、新しい仕事で上手くいかないことが続いて、仮に自分に自信が持てなくなりそうな状況に陥ったとしても、元々やっていた仕事の方をしてみれば出来ることだらけ、分かることだらけ、なんなら後輩から「教えて下さい!」と頼られたりもする!
自分に自信がなくなりそうな時に「出来ることがある」というのは、意外なほど自分の心の支えになりますし勇気をくれるものです。そしてそんなことを感じると、慣れてきて出来るようになった分、面白味は感じなくなっていた仕事にも、改めて出来る喜びやありがたみを覚えます。
全4回にわたってお届けしたパラレルワークのすすめ、いかがでしたでしょうか?
実は私自身はあまり同じことを繰り返すようなルーティーンワークに向いている性格ではないのですが(笑)それでも事務職を約10年にわたって続けてこれたのは、パラレルワークという働き方によって仕事を趣味のようにしてストレスを効率的に解消しながら、ルーティーンワークにも新鮮な気持ちで臨むことができ、出来ることがあるありがたみを常に感じていたからだと思います。(もちろんそれが全てではなく、職場環境の良さ等もありますが!)
パラレルワークは、それくらいそれぞれの仕事に対して良い存在価値を与えてくれて・生産性のある働き方を生み出してくれると私は思っています。パラレルワークに興味がある人は、難しく考えすぎずにできることから是非チャレンジしてみて欲しいです!
「やって損することはない」
以上、パラレルワークのすすめでした!
(編集部)
「仕事のストレスを別の仕事で解消できる」
現在の仕事、そして好きなことも仕事に、どちらもメインではないことが、結果的に良い相乗効果を生むようです。
そしてそのベースにあるものは「両方ともちゃんとやる!!」ということですね。
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