飲食店を取り巻く問題を取り上げると星の数ほどあがってきますが、商社営業職、飲食店経営者、コンサルタントアシスタントという経歴から見えてきた課題感をこの記事でお伝えしていきます。
※このコーナーで定義している飲食店は、スナック、キャバクラ、バー等も含んでいます。
以前の記事(失敗するマーケティング ビジネス上の「違和感」vol.2)にて「伝え方と伝わり方」というコミュニケーション上での違和感について解説しました。
店舗Webサイト(当店BAR DEEPのホームページ)もようやく完成し、これからWebサイトを活用して、デジタルを介したお客様とのコミュニケーションを向上させていきます。
今回のテーマは、
顧客動線に基づくWebサイトの作り方
について解説していきます。
そもそもBARは、取り扱いが類似しておりお酒の評価も人によって様々なので、よっぽど何かに特化したようなお店でないと差別化が難しい業態です。
当店も何かに特化したお店ではないので、その中で差別化を図る為に、下記を意識してサイトを制作しました。
細々した注意点は沢山ありますが、特に意識したポイントは、
- 行ってみよう、面白そうと思う動機作り
- 知りたい情報にすぐアクセスできるようなサイト構成
- 公式Webサイト以外のSNS等との連携
です。
今回は、ポイントの1つ目である「行ってみよう、面白そうと思う動機作り」について記事にしていきます。
1.完成した店舗Webサイトについて
完成した店舗Webサイトは、こちらです。
https://bar-deep.com/
私もWebの知識は少しは持ち合わせていたものの、このサイトを完成させるまでに
- コンサルタント
- 編集・コピーライター
- カメラマン
- Web制作会社
と、沢山の方々と何回も渡る打合せと発注により完成させました。
以前の記事でも言及しましたが、Webサイトを作ることだけであれば、無料で制作できます。
しかし、お客様が見て違和感がないWebサイトを作り上げることは、容易ではありません。
何を伝えたいのかを明確化させ、伝えたい内容が伝わる文章・メッセージ。
それを補完する写真や動画等、あらゆる要素が一通り揃ったことで、違和感のないサイトを作ることができます。
今の時代、写真や動画もスマホで簡単に撮影できますが、餅屋は餅屋なので、Webサイトの制作を考えられている方は、プロにご相談することを、強くオススメいたします。
2.行ってみよう、面白そうと思う動機作りとは?
それでは、本題に入っていきましょう。
先述の通り、取り扱い商品が類似している為、お酒での他店との差別化は非常に難しいです。
その為、当店では、
- どんな人が働いているBARなのか?
- インバウンドを意識した特集コーナーの設定
を意識しました。
なぜこのテーマにしたのか順を追って解説していきます。
2-1.どんな人が働いてるBARなのか?
提供できる商品が類似している場合、商品以外で差別化をしていく必要があります。
当店の場合、人材教育に力を入れていることから、働いているスタッフの個性を活かすことに着目しました。
※実際のスタッフ紹介ページは、こちらです。https://bar-deep.com/staff/
例えば、「地元が一緒だった」「趣味が一緒だった」等、お客様と共通の何かがあれば、お客様はスタッフに話しかけやすくなります。
それらをWebサイトに掲載することで、お客様への事前情報を少しでも増やし、お客様との距離感を詰められるようにしています。
また、求人・採用も考慮しています。
どんな人が働いている職場なのか?が求職者にとって気になる情報なので、「私の職場は、和気あいあいで楽しいです」という良いことばかりを掲載するのではなく、できるだけ認識齟齬が起きないように、また不安を少しでも払拭できるようにしています。
2-2.インバウンドを意識した特集コーナーの設定
当店がある福岡県福岡市はアジアの玄関口と言われており、特に近年はインバウンドで溢れかえっています。
訪日外国人旅行客は、日本に知り合いがいない限り、必ずWebで検索してどのお店に行くのか検討します。
その為、訪日外国人旅行客に人気がある商品をWebサイトへ掲載しておく必要があります。
当店の場合は、近年、ジャパニーズウイスキーブームが続いていて、ジャパニーズウイスキーの価値が海外で爆上がりしていることに着目し、ジャパニーズウイスキーの特設コーナーを作りました。
ジャパニーズウイスキーの特設コーナー
https://bar-deep.com/whiskey/
店舗でお客様の話を伺っている限りでは、ジャパニーズウイスキー(サントリーウイスキー山崎等)を海外で飲もうとすると日本で飲んだ時の数倍の価格、下手をすると桁が変わることもあるようです。
サイトを見ていただければわかりますが、
「店舗独自の目線でジャパニーズウイスキーを評価し、ランキング形式」にすることで、初めてジャパニーズウイスキーを注文したいと思ったお客様が、注文しやすいように配慮しています。
また当店は、ウイスキーと親和性が高いハイボールに力を入れており、自然な流れでハイボールをオススメできる接客動線も意識しています。
更に、当店のハイボールが美味しい理由となる技術的な根拠を掲載したページを制作することで、商品への安心感を持っていただくという流れも考慮しています。(※DEEP HIGHBALL https://bar-deep.com/highball/)
3.まとめ
いかがでしたでしょうか?
最近Webサイトが完成したので、どれくらいアクセスに変化があったのかは、これから検証していきますが、単純に商品の特徴をオススメやこだわりを列挙するのではなく、人の行動心理や要求に基づいて、Webサイト構成を設計する必要があります。
業種業態によってWebサイトの目的は変わります。
今回のように集客を目的にしたWebサイトでは、お客様がサイトに訪れた時に、「行ってみたい・面白そう」という動機と安心感を持っていただくことが重要です。
次回は、2つ目のテーマである「知りたい情報にすぐアクセスできるようなサイト構成」について解説していきます。
■筆者 : 福岡裕記の記事紹介
本サイト「飲食業の明日」コーナーにて、福岡裕記氏による記事の中から、飲食店の経営課題に関連する記事をピックアップしました。
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