飲食店を取り巻く問題を取り上げると星の数ほどあがってきますが、商社営業職、飲食店経営者、コンサルタントアシスタントという経歴から見えてきた課題感をこの記事でお伝えしていきます。
※このコーナーで定義している飲食店は、スナック、キャバクラ、バー等も含んでいます。
前回の講座では、「知りたい情報にすぐアクセスできるようなサイト構成」について解説しました。
リアルでの「おもてなし」と違い、デジタル上で求められている「おもてなし」は、ユーザーがキャッチアップしたい情報をいかに見やすく、分かりやすく、迷わせないように案内できるのかが、非常に大切です。
今回は、最後のテーマである
公式Webサイト以外のSNS等との連携
について解説していきます。
Webサイト・SNSは、制作後、運用してデータを蓄積・分析し、その後の営業活動を改善していくことが最大の目的です。
しかし、飲食店の場合、Webサイト等を制作することが目的となり、その後は放置してしまっているお店が多くあります。
今回は、どのようにしてWebサイトとSNSを連携させていくのかについて、当店を事例に解説していきます。
SNS等他の媒体との連携に関しては、以下のような手順を考えます。
- Web戦略の全体像の立案
- SNS連携の考え方と注意点
- 各媒体で取得したデータに基づく改善
Part.1、Part.2、と2回の講座で順を追って解説していきます。
1.Web戦略の全体像の立案
まず始めに、各媒体でどのようなことを発信していくのか、全体像を把握・設定する必要があります。
1-1.公式Webサイト以外の媒体と役割
現在、ネット上でPRしていく媒体はいくつかありますが、当店の場合、Web関連の媒体は、
- SNS(Instagram)
- MEO(※)
- Webメディア連動(本サイト:プラグインアーツコネクト)
- 公式Webサイト
の4つを活用しています。そしてこれらをいかに連動させていくのかが鍵となります。
そして、各媒体に下記の役割を持たせました。
認知・興味
- SNS(Instagram)
- MEO
- Webメディア連動(本サイト:プラグインアーツコネクト)
購入決定・確認(来店の意思決定)
- 公式Webサイト
1-2. 各媒体を絡めたWeb戦略の立案
現時点で考えている上記のWeb関連の媒体を絡めたWeb戦略は、
- Instagramを情報発信の基地局とし、常に鮮度が高い情報を発信し、認知度を少しずつ向上させていく。
- Instagramの投稿と同時に、MEOのプロフィールにも最新情報を更新することで、Googleからの評価を向上させ、検索順位の向上を狙う。
- Instagram、MEOで情報展開した内容を集約した場所として、Webサイトにて公式な情報を確認いただく。
- 本メディアで連載している私の記事からも、当店に興味を持っていただいた方が公式Webサイトへ遷移できるように配慮。(シリーズ「飲食業の明日」)
というような設計をしています。
Webサイトには、スタッフ紹介や当店のこだわり等、SNSやMEOでは伝えきれない情報があるので、最終的にユーザーに公式サイトを見ていただき、安心感を訴求していくという流れです。
前々回の講座「 顧客動線に基づくWebサイトの作り方」で、Webサイト内を回遊させる仕組みを考える必要があると解説しましたが、Web戦略でも同じように、
どの媒体からどの媒体に遷移して貰うのか等、媒体から媒体(InstagramからWebサイト、WebサイトからInstagram等)を回遊させる仕組み
を考えておかなければなりません。
もし、飲食関係に限らず、一般企業でWebマーケティング等を担当する方で、この講座を読んでいらっしゃる方がいらっしゃれば、是非とも、
・貴店、貴社の公式Webサイト以外にどんな媒体があるのか
・それぞれの媒体はどんな役割なのか
・それらはどのように連動しているのか
について、再考してみてはいかがでしょうか?
次回、Part2では、「SNS連携の考え方と注意点」と「各媒体で取得したデータに基づく改善」について解説していきます。
■筆者 : 福岡裕記の記事紹介
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